手塚治虫「ながい窖(あな)」
2022/5/21
学生時代のアルバイトで胸の張れるものは、当時池袋にあった虫プロでのセル画の発送。50年前のこと、東上線北池袋の奥まった6畳一間で家賃6300円の下宿だった。隣の邸宅の庭が眺められて結構気にいっていた ...
ゆびもじあぷり
2022/5/11
小学4年生がプログラミング全国大会で優勝の報に驚いた(朝日新聞5月6日朝刊)。しかも見出しが「蛍舞う大分市の山あいの集落に暮らし、全校児童40人余の小さな小学校に通う。そんな野原を飛び跳ねている女の ...
「自分史の書き方」
2022/5/2
見当識というキーワードが提示され、納得がいった。NHKスペシャル(22年4月30日)は立花隆「最後の旅」と銘打っていた。偶然というべきか彼の著書「自分史の書き方」(講談社学術文庫)を読んでいる最中で ...
スーツケース型案内ロボット
2022/4/21
網膜色素変性症。ほぼ20年前、この病名を初めて聞き、実際に失明した人を紹介された時の驚きは今も忘れない。視力を失う恐怖心は、わが小心さでは耐えられるものではない。その時教えてもらったのが、ダイアログ ...
「戦争が廊下の奥に立つてゐた」
2022/4/11
新聞の俳壇、歌壇はウクライナで埋め尽くされそうになっている。非日常の戦争が、平穏な日常を圧倒しているようだ。平穏の享受がまるで罪のように、申し訳ない思いとなっている。ところで、この歌人や俳人たちは戦 ...
床屋談義
2022/4/1
3,900円か、1,500円か。散髪だが、いつも迷っている。前者が理容組合加盟店の公定価格、後者が価格破壊の非加盟店だ。カットハウスなるものが出現したのがほぼ20年前。東京出張の折、新橋駅で見つけた ...
「戒厳」
2022/6/28
加害者意識だけにとらわれていると、時に韓国の実像が見えなくなる。そんな思いのところに「戒厳」(講談社)が「どうだ!これが未知の韓国だ」と差し出された。映画評論の四方田犬彦が、半自伝的小説として書き上 ...
新聞協会賞2度取った男
2022/3/11
スクープで新聞協会賞を取ってみたいと、記者であれば誰しも思う。それを2度も取った男がいる。01年に高知新聞で「高知県庁の不正融資を暴く県闇融資」、12年に朝日新聞で「福島第一原発事故に焦点を当てた連 ...
クレムリンの持つ組織風土
2022/3/1
久しぶりに藤村信(1924-2006)の本を取り出した。中日・東京新聞パリ特派員で、67年から亡くなるまで彼の地で取材を続けた。ソ連崩壊につながる異変が次々起きるが、彼はいつも的確な情報を届け、読む ...
在宅医療の死角
2022/2/21
365日24時間の対応が求められる在宅医療は、とても緊張が強いられる。患者との医療方針を守るために救急車を呼ばない。そのために枕元には在宅医の電話番号が貼られている。また、多職種が関わるチーム医療な ...