茶会
2017/7/19
「あの坊主奴に腹を切らせろ」。ついに秀吉は利休に切腹を申し渡した。成り上がりの秀吉と侘び茶を完成させた利休。この二人の心理を余すところなく書き綴ったのが野上弥生子の名著「秀吉と利休」。ひょんなことから ...
ホームカミングデー
2017/7/19
学生時代のおかしげな選択が、あいまいな人生を創出してきたと思っている。ゼミは「所得分配論」。指導したのは、当時学部で唯一のマルクス経済学・松原昭教授。そしてサークルはアメリカ資本主義の象徴ともいうべき ...
寝台特急「日本海」
2017/7/19
「さかた~。さかた~」。山形県酒田市。列車のマイク案内が入るのが午前7時。よく眠っていたらしい。5分停車の間に、慣れた客はスリッパ姿で弁当や新聞を買いにホームを行き来する。こんな光景も何年ぶりだろうか ...
凍れる歩廊(ベーリング海峡)
2017/7/19
人類の誕生は170万年前。ホモ・エレクトス(原人)は、脳が猿人の2倍で、二足走行し、火を使っていた。アフリカのサバンナが起源。アフリカから脱出し、寒冷地に適応したのがモンゴロイド、われらがお尻にある蒙 ...
三たびの海峡
2017/7/19
日韓、日朝の問題を考える時に、必ず思い起こす、いや条件反射的に脳裏をかすめる小説がある。「三たびの海峡」。著者は。日本人が書いておくべき義務がある、という決意のもとに書かれた。 主人公は17歳。昭和1 ...
次々と逝く全共闘世代
2017/7/19
確実にある時代が終わろうとしている。藤本敏夫が7月31日、58歳。今井が9月1日62歳。この二人が相次いで逝った。生き急ぎ、死に急いだとはいえ、やはり先駆者たりえたのではないかと思う。 1969年1月 ...
資本主義の海の底は
2017/7/19
陣場金次郎洋品店の夏 甲田四郎(詩人) 陣場金次郎洋品店の前を通ると 謹告 バンザイ閉店セール三十一日までとあった バンザイバンザイバンザイと赤い短冊が 差し押さえの証紙のようにそこらじゅう貼 ...
あわれ 秋風よ
2017/7/19
搾りたての牛乳を飲み干し、眼下の日本海を見下ろす。スーパー農道を朝日町から魚津に向かって走っていて、新川育成牧場の看板につい誘われて登ってきた。標高425メートル、牧場の広さは85ヘクタール。MOOガ ...
安心してサボれる会社をつくろう
2017/7/19
社内に渦巻く不満と嫉妬、きしむ成果主義。そんな見出しがビジネス書に躍っている。弱肉強食の動物じみた人事制度が大きく揺らいでいるようにもみえる。そもそもカネや出世競争で煽りたてたところで、人間の複雑なメ ...
生死一如なり
2017/7/19
「中村です。中村夕映です。申し訳ない気持ちなのですが、いまだに生きております。お元気ですか」。8月29日、帰宅して夕食に取り掛かる矢先に電話が鳴った。 1996年だから6年前。新潟県立がんセンター6階 ...