三たびの海峡
2017/7/19
日韓、日朝の問題を考える時に、必ず思い起こす、いや条件反射的に脳裏をかすめる小説がある。「三たびの海峡」。著者は。日本人が書いておくべき義務がある、という決意のもとに書かれた。 主人公は17歳。昭和1 ...
次々と逝く全共闘世代
2017/7/19
確実にある時代が終わろうとしている。藤本敏夫が7月31日、58歳。今井が9月1日62歳。この二人が相次いで逝った。生き急ぎ、死に急いだとはいえ、やはり先駆者たりえたのではないかと思う。 1969年1月 ...
資本主義の海の底は
2017/7/19
陣場金次郎洋品店の夏 甲田四郎(詩人) 陣場金次郎洋品店の前を通ると 謹告 バンザイ閉店セール三十一日までとあった バンザイバンザイバンザイと赤い短冊が 差し押さえの証紙のようにそこらじゅう貼 ...
あわれ 秋風よ
2017/7/19
搾りたての牛乳を飲み干し、眼下の日本海を見下ろす。スーパー農道を朝日町から魚津に向かって走っていて、新川育成牧場の看板につい誘われて登ってきた。標高425メートル、牧場の広さは85ヘクタール。MOOガ ...
安心してサボれる会社をつくろう
2017/7/19
社内に渦巻く不満と嫉妬、きしむ成果主義。そんな見出しがビジネス書に躍っている。弱肉強食の動物じみた人事制度が大きく揺らいでいるようにもみえる。そもそもカネや出世競争で煽りたてたところで、人間の複雑なメ ...
生死一如なり
2017/7/19
「中村です。中村夕映です。申し訳ない気持ちなのですが、いまだに生きております。お元気ですか」。8月29日、帰宅して夕食に取り掛かる矢先に電話が鳴った。 1996年だから6年前。新潟県立がんセンター6階 ...
王道と覇道
2017/7/19
「王道は必ず覇道に破れるものなのです」に、「いや、リーダーがどんなに苦境が続こうとも王道を歩み続けるならば、それに殉じようとする部下も多いのです」と返す。その時、彼はさっと右手を差し伸べて握手を求めて ...
林竹二、絶望を突き抜けて
2017/7/19
こんな雰囲気が好きなのであろう。8月4日JR浦和駅前にある埼玉会館。林竹二記録映画全作品の上映会。主催するのは関東・授業を考える会。顔見知りは誰もいない。Tシャツに短パン、机の上に資料とペットボトル、 ...
太鼓たたいて笛ふいて
2017/7/19
大竹しのぶが涙を流し、あたり憚らず鼻水を垂らす。気合十分の演技を3メートルの至近距離から見ることが出来た。一昨年「奇跡の人」でヘレンケラーの家庭教師サリバンを演っていたが、彼女にはひたすら打ち込んでい ...
原爆忌にはこの詩を
2017/7/19
生ましめんかな―原子爆弾秘話― 栗原貞子 こわれたビルディングの地下室の夜であった。 原子爆弾の負傷者達は ローソク1本ない暗い地下室を うずめていっぱいだった。 生ぐさい血の匂い、死臭、汗くさい人い ...