katsushi

人間は哀れである

2017/9/26  

 何がどう哀れって、人間に関するすべてが哀れである。北朝鮮問題で悶々とする日々で、久しぶりに東海林さだおの癒しに触れてみたい気分になった。「ヘンなことばかり考える男 ヘンな事を考えない女」(文藝春秋刊 ...

「朱の記憶―亀倉雄策伝」

2017/9/18  

 気になっていた男の自伝である。2016年の東京オリンピックのポスターを作ったといえば思い出してもらえるかもしれない。しかし、どうしてもリクルートと重なってしまう。1915年生まれの亀倉雄策だが戦前戦 ...

「琥珀の夢」

2017/9/11  

 日本経済新聞のしたたかさに感じ入った。看板とする終面の連載小説である。伊集院静の「琥珀の夢」が終了して、9月5日から林真理子の「愉楽にて」に変わった。一読して、これは数年前に高村薫から渡辺淳一に引き ...

「カタロニア讃歌」

2017/9/3  

 8月17日に起きたスペイン・バルセロナのテロは1冊の本の記憶と重なった。無辜の市民を次々に跳ね飛ばしていくISテロの理不尽さには、とてもやりきれない思いだが、テロ報道のカタロニア地方という地名に、何 ...

ワセダクロニクル

2017/8/27  

   ジャーナリズムの危機が叫ばれて久しい。ここに来て、よりはっきりしてきた。それはペンがパンに負けてしまっていることに起因する。つまりマスコミ経営としてのパンであり、記者の生活を支えるパン ...

若者考・8月

2017/8/23  

ふたりの独身女性がわが家に泊まることになった。三男のピースボート仲間である。30代前半で、ひとりは京都に住む図書館司書、ひとりは神奈川・葉山に住む保育士。じいさんは逃げ出すしかないと1泊旅行でもと思っ ...

川柳事始め

2017/12/6  

「残高と余命を測る妻がいて」。これが褒められた最初の川柳である。俳句は高浜虚子の花鳥諷詠だが、川柳は人間風詠とされる。古稀過ぎてからは、とにかく誘われれば応じていく。「時事川柳が今なぜ脚光を浴びるのか ...

「えんとつ町のプペル」

2017/8/3  

 30万部を超えている絵本である。著者というべきか監修というべきか、迷うが芸人の西野亮廣(にしのあきひろ)が手掛けた。80年の生まれだから37歳。高卒で吉本に入り、漫才のキングコングで活躍しているが、 ...

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