「日の沈む国から」
2017/7/27
日本という国がみるみる暗がりのなかに染まっていく。「戦後」と「震災後」という二つの時間に挟まれた難関に文芸評論家・加藤典洋は目を凝らす。対米従属、原爆と核、経済成長の神話、あらゆる主題にかつてない問い ...
勝目梓「異端者」
2017/7/27
「女の言葉が鋭すぎても 直截すぎても 支離滅裂であろうとも それをまともに受けとめられない男は まったく駄目だ すべてにおいて そうなんだ」。これは茨木のり子の「王様の耳」の一説だが、大岡信が「参った ...
「101年目の孤独」
2017/7/27
成育医療研究センターをご存じだろうか。東京世田谷にある国立の小児科病院といった方がわかりいいかもしれない。胎児、新生児、小児などの難病に高度で先駆的な医療に取り組み、その治療モデルを確立して全国的な普 ...
「貘さんがゆく」
2017/7/27
気持ちがささくれだった時は、やはり茨木のり子である。書棚の最も取りやすいところにある。いまの心持からすればと、手に取ったのが「貘さんがゆく」(童話屋)。片手に納まろうかという小型本で、空港前の公園ベン ...
「ヒトラーの娘たち」
2017/7/27
ちょっと視点を変えると、本質が際立って見えてくる。ナチ親衛隊の若者だけでホロコーストができたわけではない。女たちもヒトラー殺人マシンの不可欠なパーツになっていたのである。ヒトラーの野望は千年続くゲルマ ...
「反骨」
2017/7/27
翁長・沖縄県知事の胸中を思う。9月17日、注目の辺野古訴訟で沖縄県側の敗訴を報じる新聞を読んだ後に、ドキュメンタリー映画「圧殺の海 第2章・辺野古」を富山・サンフォルテで見た。その夜に、ウイスキーを舐 ...
天皇退位雑感
2017/7/27
天皇陛下が喉元まで出かかって出しておられない言葉があると思うのです。それは、先の戦争で天皇という名前のために多くの方が亡くなった。そのことで、私が如何に苦しんでいるかわかりますか、というお言葉なんです ...
「光る聲」
2017/7/27
歴史の転換期と個人の転換期が妙に絡み合いながら、それぞれの人生が織りなされる。53年のスターリンの死去から、56年のフルシュチョフによるソ連共産党第20回大会でのスターリン批判演説まで3年要した。その ...
パシフィコ横浜
2017/7/27
パシフイック・コンベンションを略称し、会議場、展示場、ホテルを統合してできたのがパシフィコ横浜。1991年の開業だが、バブルの終盤にNTT株の売却益を活用した民活法適用第1号である。ちなみに第2号が宇 ...
マスメディアの危機
2017/7/27
ニューヨーク市立大学(CUNY)大学院ジャーナリズム学科。30代であれば、私費であっても挑戦したであろう。これまでに、読売新聞の女性記者、朝日新聞も女性記者、講談社は男性編集者と若き3人が留学している ...