「戒厳」
2022/6/28
加害者意識だけにとらわれていると、時に韓国の実像が見えなくなる。そんな思いのところに「戒厳」(講談社)が「どうだ!これが未知の韓国だ」と差し出された。映画評論の四方田犬彦が、半自伝的小説として書き上 ...
新聞協会賞2度取った男
2022/3/11
スクープで新聞協会賞を取ってみたいと、記者であれば誰しも思う。それを2度も取った男がいる。01年に高知新聞で「高知県庁の不正融資を暴く県闇融資」、12年に朝日新聞で「福島第一原発事故に焦点を当てた連 ...
クレムリンの持つ組織風土
2022/3/1
久しぶりに藤村信(1924-2006)の本を取り出した。中日・東京新聞パリ特派員で、67年から亡くなるまで彼の地で取材を続けた。ソ連崩壊につながる異変が次々起きるが、彼はいつも的確な情報を届け、読む ...
在宅医療の死角
2022/2/21
365日24時間の対応が求められる在宅医療は、とても緊張が強いられる。患者との医療方針を守るために救急車を呼ばない。そのために枕元には在宅医の電話番号が貼られている。また、多職種が関わるチーム医療な ...
「リニア中央新幹線をめぐって」
2022/2/11
87年の国鉄分割民営化が底流となって、リニア中央新幹線というハリボテが国家プロジェクトに仕立てあげられたが、工事差し止めが現実味を帯びてきている。民営化よりも、分割した負の側面がもろに出ている。リニ ...
短歌の個人販売
2022/1/29
「あなたのための短歌1首」。販売価格12,000円。あなたのためだけの短歌です。歌人・木下龍也は88年山口県生まれの34歳。短歌を売る発想の奇抜さに敬服するしかない。孤高の歌人たちはどんなにひもじい ...
ミランダ警告
2022/1/21
湯たんぽを布団に入れて、足でまさぐりながら眠りにつく。「冬よボクに来い。冬はボクの餌食だ」といっていたのは遠い昔、今は足が寒いと眠れない。そんな話を元新左翼活動家にしたところ、新潟刑務所の寒さは厳し ...
「海とタコと本のまち」
2022/1/10
書店をぶらつくのは今年も変わらない。懐かしい書名が眼に飛び込んできた。「炎環」。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の関連本コーナー。64年の直木賞受賞作で、著者は永井路子。初めて買った歴史本である。彼女が ...
リワークプログラム
2021/12/31
数少ない賀状だが、希望を書くことはできなかった。もうひとつ落し蓋のように、心をふさいだのは大阪・西梅田の放火殺人事件である。12月17日、25人が一酸化炭素中毒であっという間に逝ってしまった。これほ ...
「賃金破壊」関西生コン
2021/12/23
コンクリートミキサー車が走り抜けるのを見ると、固まらない内に工事現場に急いでいるのだなと思っていた。その労働の実態だが、配合によって生コンは強度も固さも変わってくる。建設会社の発注に合わせて配合や量 ...