都知事選を信任投票に 

何を書いても空々しい。取ってつけたようなもので響くわけがない。そんな思いでパソコンの前にいる。実は直前まで消費税に言及した原稿があったのだが、アベクンのダボス会議での発言、国会の施政方針演説を読むと、何を脳天気につまらないことを書いているのか、と破り捨てる結果になった。あとは怒りのままに書きなぐるしかない。許されよ!
 昨年暮れの靖国参拝に続き、外務省のスタッフはどんな弁明をすればいいのか途方にくれ、この薄っぺらな時代錯誤のリーダーを変えなければどうにもならないと密かに思い始めているのではないだろうか。ダボスでの会見を取材して「日中間での武力衝突を否定せず!」と欧米メディアが発信したのである。官邸のスガクンも、あのバカがまた余計なことをしてくれたな、知ったかぶりの第1次大戦など持ち出して、余程自信がないからひけらかしたいのだろうが、困ったものだとぼやいているだろう。官邸スタッフの誰もがそう思っているはずだが、職分としてはアベクンを守らなければならない。スガクンの指示だが、国内メディアだけは火に油をそそがせないように脅しをいれておこう。NHKは人事で介入しておいたから大丈夫だが、朝日、毎日、東京、共同だけは注意しろ。要はこんないい方をしろ。「なぜ国内メディアまで揚げ足取りに加担するのか。自分の国の首相なのに」と煽るのだ。いまは効果がなくてもボディブローのように効いてくるだろう。また、機密費もどんどん投入して、ネットでのネガティブキャンペーンもやらせよう、と矢つぎばやに声を出している。こう想像してみる。いつの間にかスガクンの威勢はアソウクンを超えてしまったらしい。
 そんな官邸、外務省のドタバタを尻目に、アベクンは26日インドへ飛んだ。中国と国境を接するインドと安全保障でも手を組もうという誰が見てもわかる浅はかストーリーである。2000億円の円借款も手土産にしているが、こんな付け焼刃では世界の噴飯物だろう。若者就労支援に使った方が余程効果があると思うのだが、国民の生命と安全にカネを惜しんではならないといつもの決まり文句である。そもそもアベ外交というのはあからさまで、知性も品性も全く感じられない。心のこもらない決まり文句しか繰り返せないリーダーと会談したいと思う首脳はいないと思う。地球俯瞰外交といっているが中国包囲の魂胆ありありで、これで対話のドアは常にオープンといってものれるはずがない。中国に対しては老人としてもいいたいことがたくさんある。特に中国当局に拘束され、このほど解放された東洋学園大学・朱建栄教授は何度も講演を依頼した仲であり、ここまで思想統制をするのかと不信な思いは強い。でもそんないい合いで解決するわけがないのだ。
 それでも最後にいいたい。どうだろう。一度昭恵夫人と茨木のり子の詩を読んでみてほしい。「りゅうりぇんれんの物語」という長い詩だが、「華人労務者移入方針」で北海道の炭鉱に連行された中国人・劉連仁の逃亡を描いている。これぐらいの感受性を持って、中国の人々に呼びかけるのだ。施政方針演説では野口英世や、ミャンマーの留学生「ミンさん」を引用しているではないか。マンデラとはいわないが、日本のリーダーでも世界に通用するというスピーチをやってほしいのだ。世界中の外交官から失笑されるアベクン外交にはもう耐えられない。
 さて、東京都知事選の世論調査だが舛添要一が抜け出しているという。確かに東京に強い読売は細川立候補会見では、執拗に佐川問題を質問していた。論調も都知事選に原発の争点はおかしいと書いている。東京都民の良識を信じるしかないが、ここまできたら原発もそうだが、アベクンの信任投票にしてもいいのではないだろうか。まさかといえない尖閣で一戦交えてもいいという政治にストップをかけるとしたら、この都知事選しかないではないか。

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