「荒凡夫」
2017/7/24
人間の命とは本能という触覚を出している。93歳の俳人、金子兜太の感覚であり、洞察である。その本能は2つの側面を持つ。本能の触手は欲望にとらわれる。五欲兼備、煩悩具足という状態で、愚かしさの限りを尽くす ...
「感じて歩く」
2017/7/24
人生にはいろんな試練が襲ってくる。真っ暗闇の世界から永遠に抜け出せない失明という恐怖、いや絶望である。小心な老人には人生からの退場しか思い浮かばないが、そんな厳しい試練に立ち向かう人たちがいる。といっ ...
住宅の余剰と不足
2017/7/24
最大の福祉は住宅である。被災地・東北からの声でもある。復興住宅の着工が1%しか進んでおらず、仮設生活なお27万人と聞くと、ひとりで5つの部屋を使い回している老人は肩身が狭い。長く掃除していないと思いつ ...
棺一基
2017/7/24
情景がすぐに浮かぶ。俳句の最も大事なポイントである。暗い奥底におぼろな光を浴びて浮かんで見えるのは、ぽつんと置かれた棺。その棺に向かって歩むしかない死刑囚。その彼が命を削るように言葉を紡ぎだす。かすれ ...
薮原検校
2017/7/24
目の見えぬ座頭300余人の群れが、断崖絶壁の難所から次々と冬の日本海に突き落とされていった。江戸期の安永元年(1772年)東北地方大飢饉の年だが、津軽の座頭たちが秋田藩への集団移住を企てた。津軽に居た ...
パリ無縁なれど・・
2017/7/24
胸の内にわからぬものが無数にはびこっているようで落ち着かない。内憂外患をひとりで背負い込んでいるようでもある。そんな錯覚を、60年余も生きてどうさばいていいかわからぬとは、嘆くばかりだ。思考のトリアー ...
東北の旅
2017/7/24
断ち切れそうになっていた友情がよみがえった。わだかまりや含羞を超えての復活だが、一歩間違えば孤独死、無縁死というのも決して他人事ではないという現実も垣間見させてくれた。連絡はせずに急襲し、出たとこ勝負 ...
非武装中立と脱原発
2017/7/24
「米国の核の傘に守られながら、しかも日米原子力共同体に身を置きながら、日本は脱原発を選択できると考えるのか」。ワシントンのエネルギー専門家の鋭い問いに、窮地に追い込まれる。一方で、福島第一原発の放射能 ...
「北朝鮮現代史」
2017/7/24
「裏切られた革命」とはトロッキーが、スターリンによってソ連が社会主義とは似ても似つかないものに変質していくのを糾弾したものだが、北朝鮮はこのスターリンによって作られた国家といえる。圧倒的な暴力装置を握 ...
ストーリーでつなぐ経営
2017/7/24
生まれて初めて美容院なるもので髪を切った。大学前の小さな店で、三男の親友が開店したのである。小6の時にフットサルで全国大会に出場した仲間だ。大学進学をせずにこの業界に飛び込み、東京での10年に及ぶ修行 ...