求めよ、さらば与えられん。
2017/7/24
年度末というこの季節は、追い詰められる季節でもある。昨年10月に警備保障会社の営業職を得た50歳を過ぎた男が6ヶ月の雇用任期を経て、契約更新を受けなかった。正確には、自分の気持ちとして受け入れられなか ...
「ハンナ・アーレント」
2017/7/24
60年アルゼンチンの路上で元ナチスの高官アイヒマンがイスラエル諜報機関モサドに拘束された。ニューヨーク在住のドイツ系ユダヤ人で、「全体主義の起源」を著し女性哲学者としてその名を高めていたハンナ・アーレ ...
演劇トレーニング
2017/7/24
俳優の高橋昌也が年明けの1月16日に亡くなった。そういえば、わが人生の乱調は彼が演じたラスコリーニコフを観ることから始まった。65年の秋であった。大学は学費値上げ、第2学生会館の運営を巡って騒然として ...
「偽文士日碌」
2017/7/24
文壇というものがどういうところなのか、よくわかる。今や文壇の長老となった感の筒井康隆のパロディ日記「偽文士日碌」(角川書店)。日録としなければならないのだがわざと碌なものではないの「碌」としている。朝 ...
都知事選を信任投票に
2017/7/24
何を書いても空々しい。取ってつけたようなもので響くわけがない。そんな思いでパソコンの前にいる。実は直前まで消費税に言及した原稿があったのだが、アベクンのダボス会議での発言、国会の施政方針演説を読むと、 ...
「原発ホワイトアウト」
2017/7/24
1枚の賀状がこの本を手に取らせた。彼は68年に東大工学部原子力工学科を卒業している。その後一貫して原子力に携わり、国会答弁に立つほどのポストについていた。3.11の前年に開いた中学卒業50周年を記念す ...
般若心経
2017/7/24
認知症の母は最期まで般若心経をそらんじることができた。鉛筆書きでの写経を日課にしていた時期もあり、海馬にすりこませたのであろうか。夫婦で入居していた施設のベッドに正座して夫婦で唱えることもあった。わず ...
「はじめてのマルクス」
2017/7/24
何とか生き残っているな、と手にする週刊誌がある。「週刊金曜日」で、11月1日号が創刊20周年記念となっている。編集長後記によると、99年に発行した「買ってはいけない」が200万部売れてその貯金が効いて ...
「熔ける」
2017/7/24
誰にも破滅願望がある。のっぴきならない岐路に立つ時、あれかこれかと思い悩み、黒い誘惑者の声にうなずくか、必死にかぶりを振るか。大きな転機となるのだが、奈落の底に吸い込まれそうな恐怖でもあり、早く堕ちて ...
五重相伝
2017/7/24
12月6日午前3時58分、99歳の母・ゆき枝は旅立った。10月28日からほぼ1ヵ月間、水さえも受け付けず、必要最小限の点滴で辛うじて維持していたが、時に声を出し、目で合図をしてくれて、延命の余恵を享受 ...