水橋高校サッカー部諸君

11月4日は生涯忘れられない日になるだろう。高岡スポーツコア。雲ひとつない青空は緑の芝生と溶け合って、これぞまさしく青春空間。全国高校サッカー選手権大会富山県大会決勝戦。水橋と富山第一との決戦はここ5年続いている。第一、水橋、第一、第一と1勝3敗。戦前の予想も8割が第一優勢。しかし、水橋イレブンにとって何としても負けられない一戦なのである。3年前、水橋が県代表を勝ち取り、全国ベスト16に輝いた。それを見て、当時中学3年であった多くが水橋に入って全国を目指そうと誓い合った。進学を心配する親の反対を押しきってきた者、通学の困難な県境からの者も。それがこの3年間どうしても第一の厚い壁に阻まれ、もがき苦しみ続け、先輩は涙のみ、来年こそ頼むぞと申し送ってきたのである。またこの一戦のために3年生のほとんどが、部活の継続を決めた。そして歯を食いしばり、第一をはるかにしのぐ厳しい練習に耐えてきた。確かに海外を含めた豊富な遠征体験、エリート尊重のチーム編成など第一は、水橋の対極にある。それだからこその意地が選手、父兄にもにじむのは仕方がない。

さて試合は水橋・安井監督の指示「相手FWの中島を抑え、左サイドを攻めろ」を徹底して開始2分。中西のパスを摺崎が決めて先取点。いつもはずしてばかりの摺崎がこんな大舞台で決めるとは。俄然盛り上がる。前半、危ない場面も何度かあったが辛うじて守り切る。さて後半。やはり気持ちが自然と守りにいっていたのであろう。10分、第一にはこれしかない得点パターンを許してしまった。同点だ。この時点でわが応援席はため息ため息。またしても負けパターンか、と。その矢先の20分。河原と代わった若宮が地を這うようなシュートを決める。若宮にとっては因縁のシュート。中学のサッカーエリートの若宮は第一からも当然誘いがあった。しかし怪我の報を聞いた第一は若宮を要らないと態度をひるがえした。若宮は第一戦に特にファイトを燃やす理由がここに。それからの時間の長いこと。時計が進まない。ピンチの連続。そして最大のピンチは終了間際に。フリーキックからヘディングでどんぴしゃりのシュート。水橋の誰もが目をつむった。ところがどうだ。GKの浅井が右手で、ゴール上に辛うじて弾き飛ばしているではないか。そして試合終了の笛。応援席は父兄の誰もが抱き合って涙、涙である。残念会の酒席の予定が、なんと大祝勝会の席となった。

わが三男の愚息・悠平は終了間際に選手交代でピッチに立った。時間にして5分に満たない。ボールに触れたかどうか。でもうれしいことである。中学時代全県的に鳴らした選手がベンチに多くいるのである。その悔しさは言葉に尽くし難い。どうして出ていないのか、の無遠慮な声に耳をふさぐ。そして誰にぶつけるわけにもいかない。もちろん奇麗事だけではなく、ここまで殴り合いのケンカもあり、誰もがもうやめると退部寸前まで思い悩んできた。こんな葛藤が「オトコ」を磨いているのだ、と外野で見てきた父兄達。そんなことが底流にありながら、この3年間のチームワーク、友情は文句無しに素晴らしいものだった。

水橋サッカー部諸君。君らは素晴らしい。これからの人生もよく生きていけるだろう。いつも試合に出られなかった者の思いを思いやって、胸を張って生きろ!

ところで恐縮ながら読者諸兄諸姉へ。財布に余裕のある方は、募金を行っているので無理ない範囲でお願いしたい。何がなんでもというわけではない。自分なりの優先価値観をきちんと守っていただきたい。

それでもって、まず5000円の余裕のある方はアフガン基金に。あのアフガンに井戸を掘る中村哲さんの口座である。
  
郵便振替口座番号 01790‐7‐6559
加入者名 ペシャワール会
通信欄に「いのちの基金」と必ず記入のこと。

そして、その5000円の上に更に5000円の余裕のある方は
郵便振替口座番号 00720‐3‐49547
加入者名 水橋高校サッカー部後援会 
通信欄に「全国大会記念募金・元気宅急便」と記入ください。

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