季刊誌「ひとりから」。ぜひ購読を

ぜひ、購読してほしい雑誌がある。季刊誌「ひとりから」。

「対等なまなざしの世界をめざして」の副題を持つ。発行は「編集室ふたりから」。この二人というのは金住典子&原田奈翁雄さん。この年末で創刊まる2年。というわけで、いま手にしているのが第8巻。春夏秋冬に届く年4回のラブレターとの思い。そして必ず心に残るものがある。

どんな本かと聞かれても、婦人公論とか、家庭画報とかの大袈裟なものでははなく、ちょっとした厚めのパンフとぐらいと思ってもらっていい。

愛読しているのが連載「さくらさんの保健室日記」。とにかく楽しい肝っ玉養護教諭さん。職員室と違ってよく生徒や教師が見える。ところが今号を見ると、さくらさんが悪性の乳がんに。いまは乳がん日記。驚くべきファイト、行動力、観察力でユーモアたっぷりの闘病記。はらはら心配しながら逆に励まされている。

そして、弁護士である金住さんのエッセイ「対等なまなざし」。今回は熟年の離婚訴訟例。社長車の運転手の奥さんから。主人が社長夫人から贈り物を何の疑念も抱かずにもらってくる。そのことが我慢ならない、と。夫の社会的地位がそのまま妻の社会的地位だと考えられる現代社会。「ひとを人間として尊重する心のない贈り物はノー」。夫婦は人格として対等であるという価値観と、男性優位で上下優劣があたりまえの現代社会の価値観。そのギャップ。自分が卑しめられていても気づかない、苦痛に感じない。またそんな人は他人の苦痛にも気がつかない。対等な人間関係のまなざしを育てる機会を持てないまま育った人は悲しい、などなど。

大きなジャーナリズムが見落としていることが丹念にレポートされており、読後感がいいのである。

小生の購読のきっかけは原田さんを知っていたこと。高橋和巳、柴田翔、真継伸彦、小田実、開高健の5作家による同人雑誌「人間として」を企画、筑摩書房から発刊。凄い編集者がいるもんだと記憶していた。この5人はわれらが青春を伴走してくれた作家たち。「憂鬱なる党派」「されどわれらが日々」「鮫」などなど。

その原田さんが書房を設立。多くの意欲的で良心的な本の出版に取り組んだ。その後このミニ雑誌を創刊したという小さな記事をみてこれは何としても、と。

これからの人生を一緒に歩んでくれること間違いありません。

【購読申し込み先】
郵便振替用紙に
口座番号00160―9―65372
口座名 編集室ふたりから
? 03―3985―9454   
季刊誌「ひとりから」第8巻より購読
年間購読料4000円(年間4冊分)
送付先の住所、氏名。

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