久しぶり2題

ひょんなことから、高校同期の仲間で呑むことになった。きっかけは高岡を拠点に現在も働いている同士で飲ろうということだった。ところが4人の内、3人が富山居住ということで富山開催となり、腰の軽い3人が新たに加わった。計7人ということだが、目配りも、それなりに気配りも効いた、楽しいものとなった。どうしてそのメンバーなのよ、という声があがりそうだが、目的も下心もないので、リラックスさせたことは間違いない。
 どういうわけか幹事役となり、5日のスーパーチューズデーを選択した。ほぼオバマ支持の面々であろうと思うからである。ケネディ家のオバマ支持表明も加わり、久しぶりにアメリカの政治にダイナミズムを予感させる。我らが酒宴もオバマ支援を明確にして、花を添える形とした。ヒラリー嫌いは、男尊女卑が残る高校教育の所為であり、賢い女生徒にやり込められた経験からきている。女の涙にも、胡散臭く思うメンバーである。なにしろ上野千鶴子、坂東真理子を輩出し、その先輩ということになるのだから、手強い女に事欠かなかった。この大統領選こそ、わが予測的中ということにしてほしい。
 面々の横顔を少し。男1は、老舗酒造会社から卸酒販に転じ、新社屋の建設を手がける。鰥夫歴は短いくせに再婚入籍を果たした。少し悔しい。男2は、地銀支店長から中小企業経済団体の創業起業相談窓口担当へ。女房の調子が良くないとかで、炊事などをこなしている。ヤンチャな坊ちゃんイメージだったが、意外に真面目で、手堅いのに驚く。男3は、黄銅を扱う勢いのいい会社に入ったが昭和58年に企業破綻した。その後復活を遂げ、上場も果たしている。その時、唯一下請けで生き残ることになる地元商社トップに拾われ現在にいたる。企業破綻を経験したことが、律儀さに磨きをかけたようで、道を外さずに歩いている。男4は、信用保証を扱うところで、地味でも一言多くやってきて、ほぼ資金調達に苦労している県内企業が頭に入っている。これは得がたい。いつか守秘義務のタガを緩めさせて聞き出したいものだ。企業の裏面史になるやもしれない。男5は、自営の印刷業を継いで社長業30年。構造不況業種にもかかわらず、親戚筋の企業を吸収し、この時代に新工場を立ち上げた。当分苦労が尽きないと思われる。穏やかな性格をそのまま持ち続けてほしいものだ。男6は無借金の建設会社一筋。誠実さと老獪さがにじみ出て、現在は2代目の指南役といったところ。浜松で行われた先述の林宏の葬儀に、高速を飛ばして駆けつけた。その一事を持って信頼している。
 はてさて、高度成長の食い逃げ世代ともいわれるが、どんな事が待ち受けているのだろうか。もう怖いものはないはずだぞ、といい聞かせて、立ち向かわなければならない。
 そして、久しぶり2題目。この連休にスキーを楽しんだ。らいちょうバレーだが、家族連れでにぎわっていた。そういえば、高校時代は粟巣野スキー場といい、オープンしたばかりだった。地鉄本宮駅で降りて、スキーを肩にテクテクと登っていったものである。帰りの電車を気にしながら滑り、音楽はいつもトニーザイラーの「雪山は友達」が流れていた。今は何も無くなっているが、大川寺遊園地にもスキー場があり、トーリフトがあった。片方の手を背に巻いて、ロープを脇で固めて上っていく。ある時、それがセーターにからまって、巻き込まれそうになったこともある。
 らいちょうバレーは、昨年富山県から富山市に運営が移管され、その際に41億円もの債務が県予算で帳消しにされた。市は今後10年その状況を見守っていくとしているが、早晩存続が危ぶまれることだろう。たまたまリフトで一緒になった36,000円のシーズン券を持つリタイヤおじさんは、天気を見て午前中だけ滑りに来るという。こんなおじさんの潜在層を開拓するのもいい方法だ。ここにもわが世代の出番があるということ。

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