海馬
2017/7/20
脳の話である。もちろん請け売り。東京大学薬学部に首席で入り、大学院にも首席で進み、実験用ネズミ1000匹と格闘しながら脳の研究をしている。池谷祐二、1970年生まれの独身男子。しかし小学校時代はビリ、 ...
みせすががき
2017/7/20
頃は江戸。男ひとり、遊里・吉原に遊ぶ。浅草寺の境内を抜けて、はやる心を抑えながら真新しい雪駄を気にして、ちょっとうつむき加減に歩く。日本堤にかかる、そこから望む一帯は、この世のものと思われぬ暖かい光に ...
加賀棒茶
2017/7/20
世の中には不思議な縁というものがある。同僚に薦められるままに金沢赴任以来愛飲しているのが加賀棒茶。朝食のあと、漬物それも茄子の一夜漬けをもって最高としているが、ない場合は沢庵でもいい、これを口にして、 ...
抑圧的寛容
2017/7/20
ブッシュ・小泉の日米首脳会談がとにかく始まった。ペリー来航以来、これほど親密な日米関係はないという日本政府首脳の認識である。テキサス州クロフォード。ブッシュの一言でキャンプデービットから、私邸のあるこ ...
ばばへら
2017/7/20
民間人校長の登用に快哉を叫んだのを昨日のように覚えている。2000年4月、教員免許がなくても校長になれる学校教育法施行規則の改正である。これで学校が変わる、そう思った。そして今、何と浅はかであったかと ...
潮目
2017/7/20
そういえばこんな人もいたな、と自分の迂闊さに驚く時がある。「これだけまっしぐらに改革路線を進んでくださるとは思いませんでした。普通は攻撃されるとグラグラしますが、彼はほとんど揺れない。疲れを知らない体 ...
竹中プラン
2017/7/20
わが国の銀行はどうなるのか。次なるヤマ場は平成17年4月のペイオフ解禁。ペイオフとは、銀行が破産しても預金の補償はしませんということ。2年も先延ばししたが再びはあり得ない。そんな事態が起きれば、預金封 ...
娼年。
2017/7/20
「あ、やはりあの男だ」。7月17日の直木賞発表を見て声をあげた。「娼年」。少年ではないのだ。2年前、この本の背表紙を見た瞬間に手が伸びた。衝撃的なタイトルではないか。立ったままでしばし読み込んだが、余 ...
PET
2017/7/20
PET。ペットと呼ぶ。といっても犬や猫ではない。アメリカではもうブームという「がん検診」法である。PETとはポジトロン断層撮影の略。ようやく日本でもこの4月から、保険適用となった。7,500点だから7 ...
釣狐
2017/7/20
「このあたりのものでござる」。野村万作の声色を直接に聞いたのは三十数年ぶり。狂言の普及に学校まわりをしていた時のことであろう。終戦直後の能狂言の世界は押して知るべし。父・万蔵(人間国宝)は時間がたっぷ ...