青空
2017/8/3
「人生は長いんだ。俺は挑戦する」。その男は、久しぶりに集まった高校サッカー仲間の呑み会でいい放った。見渡すと、サッカー現役は彼ひとりである。全国高校サッカー選手権大会に出場してから6年。彼は東京6大学 ...
歳末異変
2017/7/23
喉が変だな、と思ったのが25日。大晦日だというのに治りきっていない。熱はないのだが、鼻水、咳、痰に悩まされ続けている。予防接種は済ませているので、インフルエンザの心配はない。しかし、もう6日目なのに、 ...
うぬぼれ鏡
2017/7/23
死後に出版されることを予測して、筐底(きょうてい)に秘かに原稿を隠しておく。作家なるものはそんな習性があるらしい。最近では、詩人・茨木のり子の「歳月」、城山三郎の「そうか、もう君はいないのか」がそうだ ...
独立記念館
2017/7/23
「日本の高校生の皆さん、よくいらっしゃいました。ここにある展示物は日本人にとって、とても苦痛に感じるものばかりです。でも、ここを直視することから、本当の友好が始まるのだと信じています」。70歳前後の日 ...
限界集落
2017/7/23
海で育ったと自認している男には、農耕は縁遠い。まして中山間地の集落となると想像するしかない。しかし海の男達も、その体力の衰えを生かしつつ生活するとなれば、山の男に成り代わるのも悪くはない。さる先輩から ...
師走断想
2017/7/23
何したというわけでもないが、もう師走である。●あわただしさが増したような富山駅前。タクシー値上げの余波か。料金を据え置いた愛交通だけがピストン輸送の状況を呈している。最大手富タク傘下に入った電タクが、 ...
荒地の恋
2017/7/23
「あなた、わたしを生きなかったわね」。「そう、俺は君を生きなかった。だから罰は惨(むご)い方がいい。君を生き直すことはもうできないのだから。俺は君を捨てたのだから」。詩人は、このフレーズのために身の破 ...
私の祖国は世界
2017/7/23
「私は、旅のしかたも分らないまま、『人生の同行者』小田実に連れられて多くの見知らぬ土地を旅してきました。その旅には、さまざまな異国の珍しい文物とともに、思いがけない人々との出会いがありました。小田は『 ...
ミソジニー
2017/7/23
果たして、紀伊國屋文化が富山に根付くのか。64年、新宿・柏木(旧地名)の下宿で学生生活を始めたが、大学へ行くよりも新宿の紀伊國屋書店へ通う日の方が多かった。何階のどこに、どんな分野の本があるのか頭に入 ...
カチンの森
2017/7/23
東欧の現代史をテーマに2本の映画が封切られる。「カチン」と「君の涙 ドナウに流れ」。ポーランドとハンガリーのスターリン体制化での悲劇を取り上げたものだが、興味深い。富山でいつ見ることができるのか、DV ...