「立原正秋」
2017/7/24
評伝で作家を知るというのは邪道かもしれない。気になりながら、何とも気が重くなり、作品に手を伸ばせないでいた。肌合いが違うといっていい。立原正秋である。66年「白い罌粟(けし)」で直木賞を受賞しているが ...
わが二十四の瞳
2017/7/24
新湊小学校3年、4年は同じメンバーで、担任も奈呉瑤子先生の持ち上がりだった。昭和29、30年のことである。思えば濃密な2年間であった。社会科の授業では、漁業の仕組みを学ぼうということで班毎に分かれ、町 ...
建築家への畏敬、羨望
2017/7/24
マイホームは高松鋭郎・建築設計事務所に設計をお願いした。30年前のことだが、施主・設計・施工がそれぞれに独立していてこそ、いい家が建つのだと信じていた。小さな個人住宅であっても、それなりに原則を貫こう ...
危うい日米同盟
2017/7/24
言うまいと思えど、きょうの政治かな。緑陰で蝉の声を聞きながら山本周五郎を読み返してみたい心境ながら、胸中がざわめいて許してくれない。にわかに集団的自衛権の行使容認に向けシンゾー君は動き出した。解釈改憲 ...
アフラック
2017/7/24
アメリカンファミリー保険(アフラック)の名を初めて知ったのは、同社が富山県がん対策基金に寄付するという報道だった。89年に、前年の知事選でがん撲滅を掲げた中沖知事ががん対策推進本部を立ち上げた頃である ...
からすのパンやさん
2017/7/24
4月28日孫娘が志賀高原スキー場で骨折した。親子でリフトに乗って、降りる際にバランスをくずし、慌てた愚息が折り重なり、捻挫程度と思っていたのが骨折とわかり、日赤富山病院に入院する羽目になってしまった。 ...
参院選を前に
2017/7/24
「ぼくら大衆がそんなにばかかどうか。この際ちゃんと知ってもらうためにも、21日の選挙にぜひ行かなくちゃ」と天野祐吉が朝日新聞のCM天気図で檄を飛ばす。「偏狭なナショナリズムと近視眼的自己主張の中で、近 ...
繋驢梏
2017/7/24
杭につながれたロバが、逃れようと動き回り、つなぎ紐が杭に絡まって、身動きができなくなる。こんな状態を繋驢梏(けろけつ)という。森田療法を編み出した森田正馬(まさあつ、通称しょうま)が、よく使った。堂々 ...
在宅ひとり死
2017/7/24
「夏草やものぐさここに極まれり」(拙句)。庭の草取りを一日延ばしにしていたら、ついに始末に負えなくなった。折しも投げ入れられた若手造園師のチラシの「早くて、安くて、とてもていねい!」というコピーに惹か ...
「打てば響く」
2017/7/24
なだいなだ、逝く。「ぼくは、がんとの付き合いで、なんとか頑張っていますが、白状すると、ちょっときつい」と老人党のブログに書いたのが5月28日。その9日後、6月6日に息を引き取るのだから、がんの最期とい ...