戦い済んで日が暮れて。長野知事選

実があるなら今日今宵、一夜明けたらみんな来る」。覚束ない記憶であるが長州藩で奇兵隊をつくった高杉晋作の言。 誰しも勝ち馬に乗りたい。今宵では判断つきかねる、明朝までと洞が峠を決め込む。誰もがそうである。まして城を、企業を、家族をあずかる身ならなおさらのこと。そして旗幟を鮮明にしなかった人も、八十二銀行を県の指定銀行からはずしてやる、預金を引き上げると脅した人も、田中中傷のビラを配った人も、手もみしながらやってくるのである。あれは違うんだ、実は上から脅されてね、て頭をかきながら。どこかで誰もが見た風景である。そしてさみしい寒々とした風景でもある。

この選挙結果が逆だったら、どうなっているだろうか。やはり戦犯探しに池田陣営は躍起にはやるだろう。茅野頭取を血祭りあげろ、とかを声高に叫ぶ県議とか首長。聞くに堪えられないが、それが現実というもの。

田中陣営にしても、内部も選挙に勝つという目的があるうちはいいが、やがてほころび始める。性急な改革派とそこまではいってない漸進派の食い違い。公共事業の一つしても、なかなかに。そして県庁内改革、県議会対策などなどが加わる。田中康夫だってどうなるかわからない。イメージだけが一人歩きしているといえなくもない。

誰もが、よりましな選択をしただけと余裕が持てるかどうかがポイントのように思える。

戦いのあとの、祭りのあとのこの現実を見たくないといっても、誰かが潜り抜けて非日常を日常なるものにギアチェンジしなくてはならない。このギアチェンジで成功したケースはほんとに少ない。

せっかくの当選に水をかけてしまう湿っぽい話になって申し訳ない。

しかし彼が長野で宿泊したホテルがサンルート。庶民サラリーマンの出張と変わらない。知事公舎には入らないというから、公舎で高級ワインが立ち並び、X嬢なるものが出入りすることもなさそう。しかし急変身してすべてを絶つといわれても気味が悪い。と思っていたら、「噂の真相」であの日記は継続するそうだから、長野県民も月に一度ぐらいは目をつむってやりましょう。彼も健康な男子なのですから。

まあ、案ずるより生むが易しか。

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