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「若狭ものがたり」

2018/1/16  

 04年に亡くなった作家・水上勉の名で17年3月に出版された。副題が「わが原発撰抄」となっていて、「水上さんが存命なら日本のこの状況を何と書くでしょう」と詩人の正津勉がまとめ、初めて聞く版元アーツアン ...

黒部宇奈月温泉駅

2018/1/8  

 1月3日午後、東京から帰省の次男一家を送るため黒部宇奈月温泉駅に向かった。北陸新幹線開業後初めてのことで、どんな駅仕様になっているか興味もあったので、ゆとりを持って到着した。結論からいえば、借りてき ...

「三里塚のイカロス」

2018/1/1  

 沖縄・辺野古を三里塚の二の舞にしない。賛成派にも、反対派にもこうした思いが浸透していると沖縄の新聞は伝える。辺野古移転に向けて、国家権力はすべての手段を投入している。そこに容赦はなく、図式はそっくり ...

『最後の「天朝」』

2017/12/26  

 中国の歴史家が手に入る各国の一次資料ふんだんに使って、毛沢東―金日成時代の中朝関係を描いた大著である。『最後の「天朝」』。著者は1950年北京生まれの沈志華で、朱建栄・東洋学園教授が1年かけて翻訳し ...

南京虐殺と「時間」

2017/12/17  

 12月13日、中国と日本の双方で南京事件をめぐる集会が開かれた。日中戦争のさなかに起きた旧日本軍による南京事件からちょうど80年になる日である。中国のそれは南京市にある「南京大虐殺記念館」で習国家主 ...

生きる処方箋

2017/12/12  

 酒席を共にした青年は24歳。気立てのいい好青年で、来年3月に子供ができる。専門学校を出たが、就職でつまずいている。性格は社交的で、接客業に向いていると思っていたのだが、親戚筋の下請け製造業に勤めた。 ...

山崎豊子と<男>たち

2017/12/1  

 「白い巨塔」の医師・財前五郎、「華麗なる一族」の頭取・万俵大介、「不毛地帯」のシベリア帰りの商社マン・壹岐正、「大地の子」の残留孤児・陸一心、「運命の人」の新聞記者・弓成亮太。すべてが女流作家・山崎 ...

広辞苑 第7版

2017/11/27  

 大廈(たいか)の顛(たお)れんとするは一木の支うる所にあらず 。大きな建造物が倒れようとしているのを、一本の木でもって支えることはできない。こんなことわざを思い出しつつ、岩波書店の広辞苑第7版の発売 ...

松村外次郎と熊谷守一

2019/9/26  

 圧倒的な存在感でブロンズ像「タバコ」は迫ってくる。彫刻家・松村外次郎の1942年の作品で戦争が差し迫ってくる中で、作成された。筋骨隆々の兵士が両手にした銃をブランコにして、裸の幼子がぶらさがっている ...

統計学の日本史

2017/11/9  

 高速道路の料金にはいつも腹立たしい思いをしている。最近は滅多に乗らないが、自宅から30キロ近く離れた勤務地だった時、自分なりの理由をつけて950円を支払っていた。通勤費が高速代で消えてしまうこともし ...

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