新国立劇場。井上ひさし「紙屋町さくらホテル」
2017/7/19
3時間10分。井上ひさしに翻弄され、まるで魔術にかかったようだった。しばしこの余韻をどうしたものか、誰にも話し掛けてほしくない、壊してほしくない気分であった。 「俳優というのはね、人間の中でも宝石のよ ...
丹羽文雄の地獄。
2017/7/19
人間には短い生涯ながら、様々な運命が待ち受けているものだ。4月16日付け朝刊の訃報。本田桂子、15日未明、虚血性心疾患で死去。65歳。作家・丹羽文雄の長女、とある。そういえばこの人だ。その著書「父、丹 ...
自民党総裁選。想像力の問題
2017/7/19
やはり想像力が決め手だと思う。自民党の総裁選のドタバタを見ていての感想である。沈んでしまうまで気が付かない人もいる。また、まるでこれで事成れりと、地殻が動いたの、マグマが噴出したのという人もいるが、幻 ...
サバンナの頬をなでていく風のなかで
2017/7/19
いま写真集を手にしている。「アフリカの風 サバンナ・生命の日々」。チータが、ライオンが、象がアフリカの大地にその生を溶け込ませている。特に沈む夕陽にシルエットを映し出す動物達を見ていると、人間のちっぽ ...
一期は夢よ。
2017/7/19
一期は夢よ、と臆面もなくいう男の気障さ、浅薄さ。どうも鼻持ちならない。加えて、母親に溺愛され、いい年になっても小遣いをもらう。また姉は男勝りで、生活力旺盛で野心的。この姉の庇護のもとで、パリ、スペイン ...
勝手連発想で、消費者が育てるそば屋
2017/7/19
威勢のよかったそば屋の主人の顔色がさえない。ここ数年続いている売り上げの落ち込みが下げ止まらない。従業員やパートの削減を考えなくはなかったが、蓄えも若干あるし、何とかしのいできた。しかしここにきて、こ ...
長崎 切支丹ジャーニー。遠藤周作「沈黙」
2017/7/19
神は存在するのか。信仰を持たないというあなたも一度ぐらいは考えたことがあろう。その神に殉じて死ぬ者を殉教者、そして裏切るものを背教者と呼ぶ。遠藤周作の「沈黙」は昭和41年。20歳の若者には衝撃であった ...
私のリーダーシップのもと、仕事を楽しんで
2017/7/19
職場でこんな挨拶ができたらと思う。「あなた方のために戦います。仕事をやりやすくするために私は何でもします。私のリーダーシップの下でどうか仕事を楽しんで下さい」。こんな挨拶ができる上司の下で働きたいと若 ...
失ってこそ見えてくるもの。石川 准さん
2017/7/19
視力を失う。今から30分、眼をつむるもよし、アイマスクをつけてもよし、視力を失った状態で生活を続けてみよう。少なくともこのコンピュータの前では、何もできない自分を発見する。ラジカセのCDを聞くか、万年 ...
日本国債。いつまで続くぬかるみぞ
2017/7/19
幸田真音。こうだまいん。コウダマイン。なんともいい語感だ。1951年滋賀県生まれの女流作家。堂々と生年まで記すところに自信がみえる。米国系投資銀行や証券会社で日本国債のトレーダーや、大手金融法人を担当 ...