「わたしの開高健」
2017/7/24
筑摩書房の原田奈翁雄が5人の若手作家を同人に季刊「人間として」を発刊している。70年3月のことで、5人とは小田実、開高健、柴田翔、高橋和巳、真継伸彦である。柴田翔以外は関西出身というのが今にして思うと ...
ミツバチの羽音
2017/7/24
どうして地球に生命が宿ったのか。そこから切り出さなければならない。46億年前だといわれている。それまでは、太陽から降り注ぐ放射能と紫外線が生命を許さなかった。ほどよく冷えて、つまり放射能が減ってきて、 ...
ホームレス歌人
2017/7/24
荒(すさ)んだ気分の時は、山頭火、放哉に救われてきた。これに幻の歌人・公田耕一を加えなければならない。コウダさんである。ひょっとしてキミダさん、クデンさんかもしれない。 「(柔らかい時計)を持ちて炊 ...
異臭
2017/7/24
新聞もテレビもラジオも、匂いを伝えることはできない。被災地にはいった友人は、充満する特有の匂いに耐えられなくて、申し訳ありませんと頭を下げて、すぐに引き返してきた。軽はずみな正義感を後悔し、立ち直れな ...
ぶらり神保町
2017/7/24
数年ぶりに東京・神田神保町を歩いた。5月20日の午後である。交差点にある岩波ホールの映画看板を見て、信山社に入る。この書店で硬派本の品定めをするのが気に入っている。早速、鼻がうごめく。堤純子著「アーミ ...
弔旗
2017/7/24
「明日(あす)も喋(しゃべ)ろう 弔旗が風に鳴るように」。俳人・小山和郎の句であるが、朝日新聞天声人語によれば、87年に襲撃を受けた同社阪神支局に掲げられている。暴力に怯まず喋り継ぎ、風化させないとい ...
東京電力
2017/7/24
インテックを創業した亡き金岡幸二社長はいつもこう嘆いていた。「電力なんて、そんなに優秀な人材は必要ないのに」。思うように人材が集らないことへの苛立ちであった。心底には、地域独占で電力の販売に苦労するこ ...
わが3.11序
2017/7/24
「わたなかを漂流しゆくたましいのかなしみふかく哭きわたるべし」福島泰樹が詠んだもので、「わたなか」とは海中という意だ。3.11を受け止めかねて苛立っている老人のこころにしみわたってきたのだが、2万数千 ...
町内会長
2017/7/24
わが町内は190戸、13班で構成されている。班長は順番だから、ほぼ10余年で一巡し、班長の互選で町内会長が決まる。この団地が出来て30年近くなるが、新興団地の空気を未だに残しており、1年で全員が交替す ...
軍艦島
2017/7/24
1年遅れの読書である。気になっていながら、重過ぎるということで敬遠していたのだが、この際こそ、と手にした。震災、津波、原発情報から遠ざかりたい思いだったのだが、見事それを果たしてくれた。 「軍艦島」 ...