物質から生命へ
2017/7/23
「我思う、ゆえに我あり」。このデカルトの命題を否定することから、始まった。自然科学による、生命への探求だ。それまでの自然科学では、エネルギーと物質についてはある程度わかっていたが、生命については未知の ...
「石の肺」
2017/7/23
肺細胞に、髪の毛の5000分の1という針のように尖った異物が突き刺さる。空気中を浮遊し、簡単に肺に入り込む。どんな手段でも取り除くことが出来ず、30~40年の長い潜伏期間を経て、肺がん、悪性中皮腫とな ...
食は韓に在り
2017/8/3
「はじめて来たのに懐かしい」。これは大韓旅行社の日本人向けコピーだが、確かにそう思われる。「続日本紀」によれば、8世紀大和・明日香村の住人の8割は半島からの渡来人であったという。それから1300年余を ...
西大門刑務所跡地
2017/7/23
韓国ソウル6日間の旅である。案内をしてくれるのが全惠松さん。ジョン・ヘソンと読むが、旦那は「おけいちゃん」と呼んでいる。昨年12月、この夫婦と鹿児島を旅し、次回は韓国と約束した。知覧特攻記念館を見学し ...
善魔
2017/7/23
東京の山谷で活動する神父さんが独り言のように「今の世の中って、ゼンマばっかりだ」とつぶやいたのだという。ゼンマって何だろう。知らない言葉だなと思っているうち「善魔」だとわかった。自分を棚上げにして善を ...
「夢か現か」高井有一
2017/7/21
もう40年前のことである。友人とふたり、大阪にある共同通信文化部を訪ねた。前年に「北の河」で芥川賞を受賞した高井有一が勤務していた。新しく学生誌を創刊するので、原稿をお願いしたい、ということだった。大 ...
運を支配した男
2017/7/21
ちょっと遅きに失したかもしれない。しかし、この熱きラガーマンにして、冷静なバンカーを胸に刻んでおかねばならない。残念ながら昨年6月17日、赤城山登山中に心筋梗塞で亡くなっている。宿澤広朗、享年55歳。 ...
遺稿詩集「歳月」
2017/7/21
すっと手が伸びた。清明堂の新刊図書コーナー。亡くなった茨木のり子の詩集である。花神社刊 1900円。「歳月」と題され、奥付けを見ると、第1刷2007年2月17日とある。昨年同日、くも膜下出血による、7 ...
高専賃
2017/7/21
持ち家を取得して、これで“上がり”と思ってはいけない。更なる2番天井、3番天井があるのを覚悟すべき時代らしい。らしい、というのは楽観に過ぎない。人生100年を視野に入れる超高齢化社会の到来は、確実に住 ...
短歌事始
2017/7/21
南(みんなみ)の果てなる海にわが同胞 振れよ振れ振れ襤褸(らんる)の旗を(拙詠) 兼題が「振る」。昨年ニュージーランドの南島を旅した時のもの。カイコウラという海のそばで、3~4室の小さなモーテルを経 ...