職場でこんな挨拶ができたらと思う。「あなた方のために戦います。仕事をやりやすくするために私は何でもします。私のリーダーシップの下でどうか仕事を楽しんで下さい」。こんな挨拶ができる上司の下で働きたいと若い連中は誰しも思うだろうな。挨拶は続く「夜の7時半とか8時に誰かをさがすことがあるかもしれません。省内にいなくて家に帰っていたら、その人は有能な人です。私によい印象を与えようと省内に何時間も居残っているとしたら、時間を無駄にしているといいたい」「私自身、特別の命令がない限り土曜日曜に出勤するつもりはありません。ここにいるのはみんなプロです。休日に出勤しなくても十分仕事はできる」「これから外国を訪れる機会は多い。私の訪問で電報のやりとりをしないで。食事も飲み物も好みはありません。チーズバーガーで十分です。ホテルもホリディ・インで結構。とにかく簡素に軽便に」。どよめき、やんやの喝采をおくるメンバーの顔が見える。挨拶の主は米ブッシュ政権の国務長官コーリン・パウエル。国務省といえば日本の外務省。いうまいと思えどやはり、日本のエリートといわれる人たちよ。何とかならないのかね。
さらに追い討ちをかけるように、ハーバード大学総長に46歳のサマーズ前財務長官が就任するという。これでは日本沈没やむなし、だ。
ハーバード大学なるものを一度は見ておきたいと出かけたのが25年前。ニューヨーク5日間で37万円だったと思う。東京転勤でダイハツの車を手放した代金をつぎ込んだ。親友がそのサマースクールに参加したのに合わせたもの。まだまだライバル心旺盛で、あいつからアメリカではと聞かされるのはたまらない、と。二人でワシントンを観光し、夜行列車でボストンへ。大きなキャンパスと図書館に文芸春秋があるのに驚いた。夕食は港にある高級レストラン「ピアフォ」。初めてワインを口にした。もっと早くアメリカを身近に感じていたらと悔やんでみた。しかしわが郷土の先輩、黒部市出身の柳田幸男さんがこのハーバードの評議員をされている。前任は一ツ橋大学の学長だった都留重人氏。柳田さんは同大学の教授もされ、現在有楽町駅前のビルのワンフロアに事務所を構え、国際弁護士として活躍されている。聞いてみると、日本と違うのは評議員でも1週間缶詰で大学の改善を目指して議論すること。議論された事は必ず実行できるかどうか返事がくるという。名誉職ではない。そんな真摯さが集まって大きな文化が形成されているのである。この文化の差は大きい。この現状では21世紀では追いつけないかもしれない。
日本のリーダーの小手先、口先ばかりには、本当にやりきれない。大体があの「粛々」はやめてほしい。他に日本語を知らないのか。馬鹿たれめ!
気分直しに16日から旅に出ます。高校時代の友人3人で色気のない中年男の旅。次回にレポートします。